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もぐ動物病院 2008.04

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日野市で設計した動物病院が完成しました。百草園という梅の名所としても知られる庭園の近くで、駅からすぐのところです。3階建てで図書館なども併設する建物の1階部分です。
このテナントで特徴的だったのは間口の狭さと奥行きの長さ。幅3.5mの間口に対して奥行きは20m近くと、とにかく長いんです。動物病院で必要とされる諸室を並べると、おきまりのムダーな廊下ができてしまうので、通路の幅を広くしたり凹凸をつくることで、薬局、検査、倉庫といったスペースを兼ねられるようにしました。凹凸は45度にカットすることで、人の動きがスムーズになるようにしています。
待合は、カウンターと一体の壁を斜めに設置することで、人の流れが外から内へ引き込まれることを意図しています。壁はテクスチャーのある木目を使用し、曲面を用いて柔らかいイメージをつくっています。さらに壁の上下には間接照明を用いて、印象的な壁になるようにしました。
斜め壁の両側は扉の上部から天井が続いて見えるように開放的にし、通路側では病院の端から端までを見通すこともできます。ファサードは間口いっぱいにガラス張りとして、待合や受付の様子がそのまま外に見えるようにしました。犬猫が見えることで、内外のコミュニケーションが生まれるとよいと思います。
細長くてお互いの居場所が遠くなってしまいがちですが、見通しが効くことや、空気の一体感によって、なんとなくつながりが感じられる病院になるとよいと思います。

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