ひさご(埼玉県深谷市)でご飯とリサイクル 2011.04
和めしカフェHISAGOでご飯を頂きました!
デリランチセット(春のらんまん)です。写真がコンパクトデジカメの素人撮影で申し訳ないですが、春を感じさせる山菜の天ぷらなどの和を感じさせる料理でした。とても美味しかったです!!
さて、この食事の背景ともなるHISAGOのテーブルはホワイトアッシュの無垢剥ぎ板なのですが、実は再利用品なのです。当方が以前設計をしたデザイン事務所が移転したため大きな無垢テーブルを処分するという話が来たのと、このカフェのテーブルをどうしようかと考えている時期が同じでして「これを再利用できる!」と思いついたのです。もちろん欲しい形や大きさは違いますので、一度全部ばらしたり、表面を削ったりという作業が必用でして、それなりに手間とお金がかかる作業ですが、無事新しくカフェのテーブルとしてよみがえりました。HISAGOに行った時によく見て頂けるとわかるのですが、ちょっとしたビス穴とかが変なところにあいていたり、すこし使い込まれている雰囲気を感じると思います。デザイン事務所で働かれていた所員さんの汗と涙!?が微妙に残っているのかもしれません。
これができるのも無垢テーブル故です。これが化粧合板などであれば切って、接ぎ合わせることがかなり困難ですし、新しく作った方が良いし、安いという結論になりますが、無垢テーブルであれば逆に使い込まれ、味があって良いと言う評価に変わります。
移転されたデザイン事務所さんはこのテーブルの他にもいくつか不要品をツイッター経由で広く引き取り手を捜したのですがあっという間に引き取り手が決まってしまったというのです。捨てるのにお金がかかり困るという話は良く聞きますが、あっという間に引き取り手が決まったという話は初めてです。しかしその廃棄予定の物の中身を聞けば納得できました。ほとんどの物がデザイナーがデザインして長く愛され、使われ続けているプロダクトばかりだったのです。もちろん長く使用されていた痕跡が残るプロダクト商品もあるのですが、どれも修理する事が可能ですし、デザインも古さを全く感じさせません。
つまり、良い物は不要になっても誰かに引き取られ再利用されるという事です。「安物買いの銭失い」という諺があるとおもうのですが、まさしくその通りです。量販店で安い家具を買い、引っ越す度に古くて、流行に合わなくなった前の家具は捨て、新しくまた安い物を買うという方がいるとは思うのですが結局は高い買い物になってしまう事があります。であれば、本当に長く愛されている家具を倍以上の値段を出して買うほうが素敵ではないでしょうか?サイズを変えるのも良い物であればある程度可能な事が多いですし、ゴミを作らなくてすみます。また、流行に左右される事もありません。そして、高い物を買う時はいろいろと消費者として勉強しますし、商品を比べます。安いと「とりあえずこれでいいや」となってしまい、何年も使う物が飲み屋でのおつまみと同じ存在になっちゃいます。
それは家でも同様です。安い建て売り住宅は中古になった瞬間にすごい値崩れしますが、きちんとデザインされた家はそうではありません。
長く使う物は是非とも消費者として勉強をして、少し高くても本当に良い物を買う事が結局はお得だなぁーと実感した次第です。
なんだか無理矢理な結論かもしれませんが、再利用されたテーブルを見るとそんな思いが自然と湧いてきたのです。