竹原義二展 -素の建築- 2010.04
昨日の夜にちょっとだけですがギャラリー間のオープニングにいってきました。
「竹原義二展 -素の建築-」という展覧会です。
竹原さんは骨太な建築家です。昔の職人技術をよみがえらすだけではなく、表現としては常に新しいものを模索している姿に学生の頃から何となく引かれていました。また、素材の力をうまく引き出している感じがしましたし、ある種の無骨さがとても力強く感じました。ただ、大阪に事務所があり、東京でのお仕事が少ないのと主なる住宅が仕事の為に実際に一度も見ていないので、その学生の頃のままの気分で見に行きました。
ギャラ間では壁一面に貼られた手書き図面。情念というとちょっとおどろおどろしいかもしれませんが、手垢や消しゴムの後、鉛筆、赤鉛筆というリアルな線が建築を設計するという行為そのものを表現していました。僕たちの世代はみなCADというコンピューターを使っており、出力した紙には思い入れはありません。また、訂正も簡単に出来ますが、手書きとなるとそうはいきません。僕はあんなきれいな線が引けないと思います。手で書きながら検討をし、最終的に書いた図面への想い入れは全然違うと思います。図面という紙が書きながら頭の中では立体化し、その想いが一種客観的な表記法である図面に乗り移っている感じが全体からしましたね。
是非、一度会場に脚を運んでみてはいかがでしょうか?
ギャラリー間はTOTOがやっている建築家を取り上げて展示するギャラリーです。建築マニアならば一度は脚を運んだ事がある事でしょう。僕も学生の頃ここの展示室で徹夜でバイトで模型を作った事を思い出します。乃木坂(ミッドタウンから7,8分です)にある小さなギャラリーでして、1,B1階には輸入水栓などのショウルームもあり、意味なくぶらっと入ってもとても楽しいと思います。