住宅というのはすごいお金がかかるのですが、なぜかほとんどが既製品（規格品）です。これだけお金を出すのであればオーダースーツのような自分にフィットしたようなもの、個性が出てきたものであって良いはずではないでしょうか？生地を選び、ボタンにこだわり、身体の特徴を採寸しといった感じで、設計の過程を一緒に楽しみ、最終的に住宅も自然と住む人の個性が表れるようなものであるべきだと思っています。

この朝霞の家もまさしくそうでして、Uさんの家族の仲の良さ、人柄の良さが家で表現されています。三階建ての家なのですが「家族がみんな一つ屋根の下で暮らしている」と感じられるような設計としました。もちろん家族内で喧嘩したり、泣いたり、笑ったり、すれ違ったりすると思うのですが、「それでも家族がいつも一緒なのだ」といつも家が言っているような空間となることを目指したのです。それが本当にそうなるかはこれからです。職人さんや現場監督さん、クライアントと共に良いものを作っていきたいと思います。そう、家は買うものではなく、作るものなのです！（口癖）