NEWS 新着情報

  1. トップ
  2. 新着情報
  3. メディア掲載
  4. 楽待のコラム(3回目)が公開されました!

メディア掲載 楽待のコラム(3回目)が公開されました! 2023.12

一覧へ戻る

いくらなんでも寒すぎる「日本の古い家」、断熱・気密が軽視されてきた理由とは
古い建物はスキマだらけ? 正月に実家に帰ると凍えるほど寒いワケ

が公開されました。これは無料会員になっていただければ全文を読むことが出来ます。
下記は少し長いです。

私が断熱気密を勉強するきっかけは北海道から関東にくる方のご自宅の断熱改修でした。「北海道並みに」というご要望を改修で実現するために、断熱に強い方にいろいろと教えていただきながら頑張りました。
その頃にはすでに充填断熱工法が確立されていたのですが、関東にはまだ気密シートをきちんと貼れる職人さんがおらず、仙台から呼んでシートを張ってもらい、屋根断熱はブローイングのグラスウール(GW)、壁は袋なしの裸のGW、床下放熱板という構成でした。いまは合板気密と耳付きGWを併用しつつ、床下エアコンなどでやっています。
数年前に本郷3丁目のほうで投資用賃貸RC住宅(9戸)が一棟売りがされており、図面とともに外観を見学する機会がありましたが、なんと「無断熱の内外RC打ち放し」で、「シングルガラス」という構成でした。しかも設計事務所は工務店内部設計ではなく、新建築にも掲載できる実力を持った少し大きめの設計事務所、構造も昔はよく雑誌を賑わせた構造設計者というコンビでした。デザインもそれなりにかっこよくできているためなのか、9戸はすでに満室した。しかし、きっとですが寒く、そして結露がそれなりにするのではないかと危惧しました。

法律で断熱等の基準を設け、それ以外は作れないとなると設計の自由度が大きく減ってしまいます。いわゆるガラス張り住宅は実現できなくなると言っても良いかもしれません。しかし、設計者は住宅など、ある程度の自由さがあってよいかと思うので、設計、クライアントが納得できれば無断熱でもよいかなとも思うのです。よって、自由度を確保するためにも現在の告知義務のままで良い気はします。基準以下であることを明示し、クライアント等が納得すれば良いですし、賃貸であっても家賃と同等に断熱気密性能が提示され、納得して住んでもらえれば良いかなと思うのです。
そのためには中学とか高校で省エネ、SDGsの一環として断熱気密表示の数値について少し学んでもらって、意識してもらうことは知識の底上げに確実に繋がります。

この記事の裏テーマは断熱気密の知識のない方が知らないうちに無断熱や、かなり低い基準の断熱基準で設計されていることにいつの間にか加担していないか、デザインが無断熱の隠れ蓑になっていないか、それに意識的であってほしいという気持ちをこめて書きました。
お時間あるときにご一読ください。


このピンク色が現場発泡ウレタン断熱材

CATEGORY

YEAR