UMI新規店舗 2007.09
もう3ヶ月近く書いていませんでした・・・。
最近は住宅の基本設計、実施設計、現場が平行して、内装の仕事も少し、そしてここへ来てセレクトショップUMIが立て続けに新規店舗を展開しており慌ただしくなっています。
先日は藤沢OPA1階に出店しました。UMIとは1号店からのお付き合いで、ショップのデザインコンセプトでもある「新感覚ジャポニズム」を、内装や家具のテーマにもしてきました。1号店からメインで使っているアイテムはタタミ。今回は一部の壁全面にパネル状にしたタタミを張り付けました。タタミ表の編み方にはいくつか種類があって、今回使用したのは「目積」という縁なしタタミによく使われるタイプです。目が細かいのと縁がないことで一見壁がタタミであることもあまり分からないですが・・・、あまりコテコテのお土産屋さんのようになってもいやなので、これぐらいがちょうどいいのかもしれません。
タタミは家具の台や棚にも使用されていて、全体として商品がタタミと接している部分が多くなっています。通常タタミは床に使われるものですが、新感覚=ミスリーディングのようにとらえ、タタミはあえて床以外のところで使っています。UMIの店舗を考える中で、現代の建築ではあまり登場しなくなった「屏風」「欄間」「違い棚」「衣桁」といった和のアイテムを再考する機会も増えました。「衣桁」なんて読み方も知らなかったぐらいですが、着物を掛けるためのなかなかよくできた家具のひとつです。日本ならでは。
タタミはまだまだ一般の人にも愛着のあるアイテムかもしれませんが、それでも少しずつ失われていく流れの中にあるのは確かです。しかし以前設計した「和光の住宅」では、2階のフロア全部をタタミにすることで、場所を選ばすに座って、食事して、遊んで、寝て・・・という自由度の高さにあらためてその可能性を実感しました。
UMIの仕事を通してタタミの新しい使われ方や意味を探ってきましたが、今回の新規店舗では機能的なタタミというよりは、い草のにおいや雰囲気による和が感じられるとよいと思ってます。