地鎮祭 2006.05
地鎮祭(とこしずめのまつり)は、家を建てる前に「今からこの土地を掘ったりしますが、お許し下さいませ」ということで、地霊を鎮めるように、神主さん(仏式もあるようです)をお呼びして行います。家を建てる人しか経験することがない貴重な儀式なのですが、私たちは何度となくその儀式に同席をさせていただきます。住宅メーカーなど最近では「地鎮祭を特に強い希望がない限り行わない」というところが多いといいます。地域によって金額は違いますが2万から10万ぐらいかかるわけで、営業マンから「このお金も家の家具を買う資金にでも回したらいいのではないでしょうか?」というようにお勧めする所もあるようです。こういった儀式は気持ち次第なので、私たちも建て主さんの意志を尊重するのですが、やはり事故がないよう祈る機会を与えていただくのはいいなぁーと思っております。そして、皆さんが一堂に介して思いを一つにする良い機会だとは思っております。その他、上棟式などもありますが未だ僕は盛大な上棟式は経験したことがありません。完成した後にがんばっていただいた工事関係者を招いて食事会をしていただく事もあるのですが、そういった失われていく感謝の表現や人と人とのふれあいはとても大切に思っております。作る人と住む人がふれあえば決して手抜き工事や、耐震偽装みたいなことがおきないのではないでしょうか。
さて、先月の大雨の日にちょっと盛大な地鎮祭を経験しました。神主さんが2人、お弟子が1人と合計3名もいらしていただき、1.5時間ほど行われました。その神主さんは実にざっくばらんな方で色々とお話しも交えながら儀式を進めてくれます。また、祝詞は手書きで書いた書面を読み上げ、家庭という存在の在り方をうたってくれており、最後にそれを建て主さんに手渡しておりました。また、3名で読み上げる各種の儀はとても美しく、あまり意味は分かりませんがなんだか心に響いてきます。最後には日本刀を抜いて霊を追い払うようなことや、鎮め物をしていただき、儀式が終わりました。小さな建て主さん(子供達)も楽しく参加し、とても思い出に残る儀式だったのではないでしょうか?
終わってテントから出ると・・・あんなに雨が降っていた天気が晴れてきたのです。
良く聞くと、その神主さんは東京ディズニーランドの地鎮祭もやったらしく、色々なところで雨の地鎮祭から晴れの地鎮祭に変えているようです。
特に僕は何かに強い信仰があるわけではありませんが、なんだか神の力を感じました。
これはいい家にしないとと気が引き締まる思いですね。