さいきん風水とか家相を要求としていただくことが多いです。自分自身がほとんど気にしないたちなので少し驚きますが、調べてみたら実に全国平均で半分以上の人が家建てるときに風水とか家相を気にするらしいですね。
風水とか家相については結構調べました。先人が身につけた知恵として大事にしていかなきゃいけない部分があるのも十分分かります。設計においてひとつの指標として参考にするのもいいでしょう。そのうえでぼくらが苦労するのはそれらが最優先事項になってしまうときです。
建築は対話を繰り返す中でお互いの思いや方向性を確認し、ひとつの形をつくり出す作業だと思います。ところが風水や家相となるとほとんど議論の余地がなく、その上基準も曖昧だったり、人によって言うことが全然違うんですね。要望を満たしてもなんだか相手をだましているような、自分もだまされているような、変な気持ちになってしまいます。
家相風水を大事にするにしても、そのことで設計が犠牲になるようなことはないような柔軟性は必要だと強く思います。