長津田駅北口から北に向かって徒歩15分、住宅地の奥側にある中古住宅和室の一室を美容院へと改修しました。
まず家としてプライバシー確保のための塀や、カーポート、庭などを撤去し、駐車スペースを広げました。その後住宅の一部に店舗が貫入したように「袖壁と庇、ウッドデッキ」を新たに設け、店としての「構え」を設えています。既存では4枚引きアルミサッシであった部分は撤去して、木製開き戸と、FIX硝子へと作り替えました。木製方立ての数を多くして、ガラス張りであっても視線や直射日光をカットするようにしつつ、住宅とは違った店舗らしさを作り上げています。内部は既存和室の長押や真壁など特徴的意匠や、解体時に空いた穴は埋木するなど改修の痕跡を残し、家の歴史を感じてもらうようにしています。天井は剥がして大梁を露出させ、天井高さを極力確保しました。
自宅にいながら小さな商売＝「小商い」をはじめ、今まで塀などで閉じていた住宅の一部を「まちに開放」しました。そのなかで得るであろう近隣との小さな出来事の積み重ねや、家の中に仕事場が出来たという家族への影響など、「まちに暮らす」実感が「まちの愛着」へと繋がっていくことを期待しています。
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