三重県津市の新興住宅地の中にある住宅で、100坪という敷地ですが「庭の手入れは苦手」ということから敷地に対して建坪率いっぱいに建物ボリュームを配置しています。
大きな正方形ボリュームに大屋根をかけ、RCでつくれられた個室を四方に配置し、それらで囲まれた真ん中の空間をパブリックリビングにしました。残りの4隅の空間は庭や駐車場として大屋根を透明にしたり、穴を開けたりしながら半屋内空間つくっています。
大屋根は4つのRC個室から跳ね出した鉄骨で支えられており、柱がなく解放された空間としました。また、中心にありながらも4隅が解放されており半屋外のような雰囲気を持つ空間となっています。パブリックリビングとは玄関とお客様を迎えるリビング、廊下とを合わせた空間として位置づけ、住宅内のパブリックな要素を集めています。家族全員の本やCD、ビデオなど共有できるものをここに持ち寄り、住宅の中にあるカフェのような空間を目指したのです。気軽に寝ころんだり、くつろげる空間はDKと合わせてプライベートリビングとして別に用意し使い分けるように考えました。
このパブリックリビングに皆が自然と集まり、プロジェクターで映画を見たり、サッカーを応援したり日常の中の非日常が過ごせる場となることを期待しています。