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梶ヶ谷のマンションリノベーション 2009.02

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現在、梶ヶ谷(川崎)のマンションの1室をリノベーション(リフォーム)しています。
竣工図書がきちんと保存されており、管理組合はしっかりしているのですが、当然室内は竣工時の状態のままな訳ではありません。何十年も経過しているの何度もリフォームがされている事が多いですね。
現場の寸法を測って図面と比較したり、コンセントの穴から推測したり、畳を上げてみたりと色々な方法で、見えない部分がどうなっているかを推測しながら私たちは新しい設計を考えます。
とはいえ、なかなか難しいもので壊してみないと分からない事は多々ありますし、壊してびっくりという事も本当に多々あります。
「見なかったふり」をするわけにはいかないので、一つ一つ丁寧に解決して行くという作業がリノベーションと言えると思います。
リフォームとリノベーションの違いはなんなのでしょうか?
僕の理解では通常のリフォームというのは上から貼るというのが基本で、悪い部分や汚れた部分を除去するのではなく、見えなくするために上からかぶせる方法です。
その方が楽にゴミ処理費を出す事なく安価に出来るからで、通常の中古マンションや、中古住宅はこのようにして出来上がっています。新しい部分と古い部分が辺にミックスされていて気持ち悪いと感じられる方が多い事でしょう。
リノベーションとは、基本的な部分は全部撤去してから設備配管をし、下地からきちんとやり直すような事をリノベーションと言っております。設備は今の最新のものとし、今の生活スタイルに合わせてきちんと設計し、作って行きます。
そのなかでとても面白いと感じる事があります。
例えば床です。世田谷では一番最初は塩ビタイル(施設の廊下とかで使われるものです)で、2番目にはそこに根太を転ばしてフローリングを貼っていたのです。
地層
今回の梶ヶ谷では最初にフローリングがあり、その上に更にフローリングが貼ってありました。
その断面はまるでウエハースの様なもので、ちょうど地層のように長い年月を感じさせるものです。
壊して行く過程ではそれを作った大工さん達の丁寧さなどの様々な想いを感じ、更には時代時代の素材や流行までも垣間みる事ができるのです。
なんだかちょっと土の中から掘り出されるものから推測をする考古学的な気分を感じる事ができて、面白いものです。
出来上がってしまえば見えなくなる部分ですが、そこには色々な想いが入っているのですよ!(ちょっと怖い!?)
現在工事中の梶ヶ谷のマンションリノベーションは2/27に完成予定です。
解体全景

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