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最後の風景 2006.04

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今住んでいるところ、実は阿佐ヶ谷住宅からほど近い歩いて数分のところです。引っ越してまだ数ヶ月ですが、偶然近かったわけではもちろんなく、阿佐ヶ谷住宅や善福寺川公園などといった周辺環境に惹かれたわけで、時々散歩しては楽しんでます。
先日機会があってなんと阿佐ヶ谷住宅在住の方のお宅におじゃましました。その日はお花見の予定だったそうですが雨が降ってしまって断念。でも家の中を見せてもらって楽しかったです。ブロック造の中に基本は木造かと思ったらなにやらコンクリートの梁もあるみたい。あと窓の開け方が今時の感覚と違いました。増築改築しているお宅が多いらしいのですが、それがまた人が住んでいる力を感じさせてくれますし、どの程度原型か、なんてマニアックな話で盛り上がれるのもよいです。ここまで年月が経つと、漏りも隙間も傾きもドントコイって感じ。今回のお宅の手の入れ方もなかなかおもしろかったです。
一応夜には雨が止んで夜桜見物へくり出したのですが、それはもうすばらしかったです。善福寺川沿いは昼間も見たのですが、夜にはまた違った趣で、地面や川面近くまで枝が張りだして迫力があります。阿佐ヶ谷住宅内の専有地や共有広場にも桜の木があって、外灯とテラスハウスと共用庭と・・・素敵な風景をつくっていました。ふと、来年の桜が咲くころにはこの風景がなくなっているんだなあ、と思うと悲しくなってカメラでパシャパシャ。
周辺環境を無視した利益追求の企業開発をなんとか阻止できないだろうか。この場所の記憶だけでも残せないものだろうか。実はそのおじゃましたお宅で縁があって、周辺住民としてまちづくりの協議会メンバーに参加します!この環境を享受するものとして、建築家として、少しでも何かできることがないかと思っています。

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