小平の中古住宅改装工事終了! 2008.04
この4月から小学校に入学する子供さんなど2人の子供を持つ若い夫婦が、築30年の中古住宅を購入し、その1階の改修工事を行いました。実はこの中古住宅は購入した時に既にリフォームが行われており、表面だけは全てが新品になっておりました。(下記写真参考)
しかしわずか15帖のLDKだけで3センチ程度の床の不陸があり(パチンコ玉転がりまくりです)、建具も完全に閉まらないまま無理矢理表面だけ貼り直しているといった改装状態での引渡しでした。見える部分は新建材と呼ばれる木目調、大理石調等のプリント物で古い建物と全く調和しない質感のないインテリアとなっていました。
そこで、外壁や下地を残してすべて偽物表面(内装)を取り壊しました。構造補強を現在に合わせてできる限り行い、断熱性能をアップさせ、床暖房を完備しました。キッチン、お風呂、トイレ等も全て新調し、屋外にはリビングの延長としてウッドデッキを設けました。
今回の改装で使用する材料はすべて本物(無垢材)を用いて、着色せずに素材の質感を活かしたインテリアにしています。また、隠されていた構造体は現しにて、欠損部分に補修を行いました。中古住宅は中古住宅らしく、柱は長年家を支えていた年月をそのまま質感で表現してくれています。新しい本物の材料は新しい家族にかわいがられてメンテナンスされるときちんとそれに応えてどんどん良い表情になって、いつしか全体が一つの調和を産む家となる事を期待しています。
そして、この家のメインは限られた場所には不釣り合いなように鎮座している大テーブルです。美大卒業の夫婦であるため、何かを作り出したりする事が日常生活にあり、子供達も絵を書いたり創造行為が生活の大切な行為でした。そこでそれぞれが勝手に違う行為が共存できるような大きなテーブルを家族の象徴としてデザインしました。お母さんはミシンをし、お父さんはノートパソコン、子供達は兄弟で絵を書くという皆が常に大テーブルに集まってくる様な家になって欲しいです。
尚、壁の珪藻土やその他の塗装工事はすべてここに住む夫婦の自主工事です。各種器具もネットで安いところを探したりと分離発注で頑張っています。このように夫婦で共同しながら夜中まで苦労して塗った経験はきっとこの家を愛し続け、メンテナンスしてくれる事でしょう。
改装前
改装後