アーキラボ 2005.01
六本木ヒルズの森美術館で開催中の「アーキラボ展」に行ってきました。
1950年からの各時代の建築的、都市的な新しい試みを紹介するものですが、とにかくその膨大な展示の量には驚かされました。世界中の有名なプロジェクトを主に模型で紹介していますが、雑誌で見たことがある模型が目の前にあるというそれだけで、結構感動ものでした。ひとつひとつじっくり見ていると日が暮れてしまいます。
最近のものはよく知っているのが多かったですが、昔の、とくに50年代のものは建築家もプロジェクトも初めて聞くようなものが多かったです。宇宙船みたいな家、結構たくさんつくってるんですねえ。
驚かされるのがその時代の建築的な思考が決して現代でも色褪せない、ということ。また実現されていないアンビルドな計画がたくさんあるのですが、むしろそういったもののドローイングとか模型の方が、よりインパクトがあり影響力があるということです。
ぼくらは計画が実現しないとなかなか食べていけないものだから、あまり夢物語ばかり語るわけにはいかないのですが、そんなことよりも単純に未来を切り開こうという姿勢はかっこいいです。ものすごく刺激を受けますし、もうちょっといろいろな意味で視野を広げる必要があると痛感しました。
といったわけで50年くらいの流れといってもまだ「歴史」というには違和感があるような印象でしたが、確実に建築的・都市的な思考が各時代を反映しているのはおもしろかったです。現代は特に建築・都市がアート的になってきていて、インスタレーションやインテリアを巻き込み、その境界がどんどんなくなってきている感じです。それにしてもプレゼンテーションに関しては現代よりも50年前の方がパワフルで衝撃的なのはどうしてでしょうか?知らないから?コンピュータの問題?
いろんなことを考えさせられる充実した展覧会です。
もう一回行こうかな。