中小企業庁が募集し、認定された地場産業を「JAPAN BRAND」と名付け、それらの商品を100点程集めた展示会がテプコ銀座館で行われました。その展示品の選定と展示空間の構成を担当しました。
「一人の受付で全体が見渡せること」 「床や壁を傷つけたり汚さない」
という2つの条件から、養生用に床材を展示期間だけ既存の上に貼る必然性がありました。せっかく貼る床材に工夫が出来ないかを考え、展示空間に合わせた仮想の3LDK間取図を作成し、床材の色違いを利用して原寸で床に平面図を描きました。
床に書かれた間取り図だけで、感覚としての領域を表現しつつ同時に見渡せる展示空間という要望もクリアしています。展示方法は産地ごとに陳列するのではなく、生活の中にどうやって使われるのかを想像しやすいよう、3LDKの間取りの中のあるべき場所に展示品を配置しました。展示品に無いような家具や日常品は廃棄物からピックアップし、全て白色塗装しています。
漂白されたまっ白な日常空間に伝統的な商品が点在しているちょっと不思議な空間を体験しつつ、ジャパンブランドの本物素材が持つ色や形を感じて欲しいと期待しています。
全体プロデュース:JDN・西山眞司