駅前のテナントビルで長年開業されていた歯科医院が、住宅地に幹線道路沿いに移動しての新築。敷地「南側」には境界ギリギリまでの2階建住宅、「東側」には前面道路を挟んで6Fマンションがあり日中は隣地建物の影となり採光を得ることが非常に難しい状況でした。「北側」は集合住宅の南側大開口と面しており、容易に開口を設けることは出来ず、唯一開けている「西側」は月極駐車場となっておりプライバシーの問題と熱環境的にも開口に適していないと言うまさに八方塞がりな状況でした。暗い商業ビルからの移転だと言うこともあり、明るい環境にすることが求められました。そこで、2Fのボリュームを1F外壁面から内側セットバックさせ、全周にトップライトを設けました。外観からはトップライトが見えないので全く想像できない明るい室内空間を実現しています。平面形もそれに合わせて診療動線を集約したコアを中央に配置し、トップライト下を患者空間としています。夜は室内の光がトップライトを通じて二階ボリュームを照らし、二階が浮いているような不思議な風景をつくり出しました。
室内にいても空を見ながら治療が受けられる歯科医院は、他では体験できない地域に愛される歯科医院となってくれることを期待しています。一橋学園歯科はこちら。